オムニチャネル化に関するコンセプト提示への共感度の回答は「いろいろな販売方法を提供したほうがお客様の満足につながる(68.4%)」「EC化は自分の会社の利益が増える(63.9%)」と、理想と現実のギャップが見える内容になりました


第3回通信販売調査レポート Part1
「通信販売事業関与者の実態調査2014」Part1について
ECサイト構築/通販システム構築・支援を主要事業として手掛けている株式会社エルテックス(本社:神奈川県横浜市保土ヶ谷区 代表取締役:犬飼 邦夫 以下、エルテックス)は、通信販売事業関与者の実態調査、「通販事業全般の課題」「困り事・悩み事」「オムニチャネルへの取り組み」などを集計・分析した調査結果の2014年版を発表しました。
「通信販売事業関与者の実態調査2013」Part1 概要
エルテックスでは、2000年頃より、ECサイト/通販システムの開発及び構築を積極的に推進しており、このような市場動向を考慮した独自調査「通信販売事業関与者の実態調査2014」を昨年に続き実施いたしました。
調査では通信販売事業に携わるご担当者様の「悩み事・困り事」「通販事業へ対する課題」など、昨年同様の内容の定点調査のほか、「オムニチャネルへの取り組み」「広告やECサイト、顧客分析ツールの導入状況」などを集計・分析いたしました。弊社の中核顧客である通販企業の実態を把握したうえで、通販ビジネスの強化、通販サービス質の向上に向け、ソリューションサービス改善につなげてまいる所存です。
今回は、その第一弾として、「通販担当者のオムニチャネルへの取り組み」「通販事業全般の課題(昨年同様の質問)」「困り事・悩み事(昨年同様の質問)」の調査結果を公開いたします。
「通信販売事業関与者の実態調査2014」Part1 概要
- 1) オムニチャネル化に関するコンセプト提示への共感度では「いろいろな販売方法を提供したほうがお客様の満足につながる(68.4%)」「EC化は自分の会社の利益が増える(63.9%)」 [詳細]
- 2) 通信販売事業における課題は「売り上げの拡大(82.7%、前年比▲2%)」「新規の顧客の獲得(77.3%、前年比+0.6%)」「既存のお客様へのサービス向上(67.3%%、前年比+5.1%)」 [詳細]
- 3) 通信販売事業全般の悩み事、困り事は「新規客の集客(53.7%、前年比+0.3%)」「通信販売事業の戦略や展開(43.0%、前年比▲0.4%)」「既存顧客の満足度向上(40.3%、前年比+3%)」 [詳細]
※全て複数回答のスコア
「通信販売事業関与者の実態調査2014」Part1 各項目の説明とグラフ
1) オムニチャネル化に関するコンセプト提示への共感度は「EC化は自分の会社の利益が増える(68.4%)」「いろいろな販売方法を提供したほうがお客様の満足につながる(63.9%)」がトップ2ボックスとなり、お客様本位という理想と自社の利益という現実とのギャップが明らかになりました(回答者全体)
質問項目)文章を読んであなたが共感できるものをいくつでもお選びください。※通販を「ECとマスメディアやカタログ・DM・チラシなど両方」で実施している(マルチチャネルで運用している)とお答えになった方にのみ質問
◇回答に見る特徴(チャート1)
1)オムニチャネル化に関するコンセプト提示への共感の回答者全体では、「いろいろな販売方法を提供したほうがお客様の満足につながる(68.4%)」「EC化は自分の会社の利益が増える(63.9%)」がトップ2ボックスとなり、お客様本位の発想がトップスコアとなりました。
一方、EC比率を高めると自社の利益が上がる、とのコンセプトへの共感が2番目となり、お客様へ対するサービスという理想と自社の利益獲得にはEC化率を高めたほうが良い、という現実のギャップが明らかに見えています。
マーケ(広告、宣伝も含むマーケティング)担当、業務(受注、決済、配送、運用、他)担当、情シス(情報システム)担当といった職種別では、エンドユーザーとの接触が多く、日常の業務で様々な業務課題に直面している業務担当者で「いろいろな販売方法を提供したほうがお客様の満足につながる(77.8%、全体比+9.4%)」「EC化は自分の会社の利益が増える(71.1%、全体比+7.2%)」と、全体平均との差が顕著です。
一方、マーケ担当者では、「EC購入に占めるスマホ比率の向上が売り上げに関与(62.5%)」との回答となっており、同コンセプトに対して、全体、各担当者の中で一番高いスコアとなりました。

2) 通信販売事業における課題は「売り上げの拡大(82.7%、前年比▲2%)」「新規の顧客の獲得(77.3%、前年比+0.6%)」「既存のお客様へのサービス向上(67.3%、前年比+5.1%)」
質問項目)あなたの会社、事業所の通信販売事業について、ビジネス上重要と思われるものをいくつでもお選びください。
◇回答に見る特徴(チャート2)
昨年(2013)と同じ質問に対して、通信販売事業全般における課題はほぼ同様の結果となりました。
トップ3ボックスは、「売り上げの拡大(82.7%、前年比▲2%)」「新規の顧客の獲得(77.3%、前年比+0.6%)」「既存のお客様へのサービス向上(67.3%、前年比+5.1%)」で昨年と同じ順番となりました。
売り上げの拡大が通販事業拡大の一番の課題との意識が高い傾向は、依然として続いています。
前年との比較で変化が見られたのは「既存のお客様へのサービス向上」の項目で、前年に比べて5.1ポイントスコアが上昇しました。
次の項目の、通信販売の困り事・悩み事の中でも、「既存の顧客の満足度向上」の項目が昨年比で+3%となっており、既存客へのCRMへの関心が高まっていることが推測されます。

3) 通信販売事業全般の悩み事、困り事は「新規客の集客(53.7%、前年比+0.3%)」「通信販売事業の戦略や展開(43.0%、前年比▲0.4%)」「既存顧客の満足度向上(40.3%、前年比+3%)」
質問項目)通販事業全般(EC:エレクトロニック・コマースを含む)のお仕事について、過去~今現在での悩み事や困りごとで、あてはまるものをいくつでもお選びください。
◇回答に見る特徴(チャート3)
通信販売に関する、悩み事や困り事も昨年同様のトップ3ボックス。「新規客の集客(53.7%、前年比+0.3%)」「通信販売事業の戦略や展開(43.0%、前年比▲0.4%)」「既存顧客の満足度向上(40.3%、前年比+3%)」となりましたが、前述のように既存顧客に対する満足度向上へのスコアが高まったほか、「販売する商品の開発(マーチャンダイジング)」が昨年比で+5.1%となり伸長しています。
通販事業に進出する企業が増加し、同業種でしのぎを削る状況が激化し、販売する商品そのものや、機能・価値のコモディティー化が進んだために、このような結果になったとも推測できるでしょう。

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調査概要
調査エリア: | 全国 |
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調査対象者: | 楽天リサーチ保有の調査パネル(ビジネスパネル) 年商規模3000万円~100億円までの通販事業に携わる1~3の職種の、会社役員、社員、派遣社員、個人事業主
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調査方法: | ネット方式による、アンケート調査 |
調査期間: | 2014年6月20日~22日 |
回収サンプル数: | 300( 調査対象者 1マーケ:100 2 業務 :100 3 情シス :100 ) |
調査主体: | 株式会社エルテックス https://www.eltex.co.jp/ |
調査実施機関: | 楽天リサーチ株式会社 |
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株式会社エルテックス
広報・宣伝・マーケティンググループ
六角(ろっかく)、並木
TEL:045-332-6655E-mail:koho@eltex.co.jp